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課金したオンラインゲームが終了・・・返金はしてもらえるか?


最近ではテレビCMでもよく宣伝されているオンライン(アプリ)ゲーム。電車の中や、ちょっとした待ち時間にプレイしている人もよく見かけます。
一般的にオンライン(アプリ)ゲームはダウンロードしたりプレイするのは基本無料ですが、ゲームを有利に進めたり、プレイ時間(回数)を延長するためにはコインやアイテムを購入するために課金する必要があります。
ゲームに熱中するあまり、ついつい課金してしまったという人も多いのではないでしょうか。

しかし、オンライン(アプリ)ゲームなどで有償のアイテムを購入した直後に、そのサービスが終了してしまった場合、私たちユーザーはどうしたらよいのでしょうか。
大本総合法律事務所の小林聖詞弁護士にお聞きしました。

まずは「資金決済法」の対象業者か確認しよう


小林弁護士:せっかく課金してアイテムを購入したのに、当該サービスが終了してしまって、複雑な気持ちになると思いますが、まずは落ち着いて、必ずデータは消さない(アンインストールしない)でください。

落ち着いたら、まず確認すべきなのは、当該サービス運営会社が「資金決済法」の対象業者であるか否かです。
対象業者であれば、購入した物にもよりますが、資金決済法20条1項により、60日以内であれば払戻しをうけることができる可能性があります。
この資金決済法に基づく払戻しをしているかについては、金融庁のホームページ内の「資金決済法に基づく払戻手続実施中の商品券の発者等一覧」というファイルにて公表されていますので、このファイルの中に、自分が課金したサービスがないか確認してみましょう。

「利用規約」を確認しよう


小林弁護士:残念ながら、資金決済法による払戻しの対象外だった場合、次は、当該サービス運営会社の利用規約を確認してみるとよいと思います。
利用規約上に、サービス終了時の払戻しに関する規定があれば、同規定に基づき払戻しをうけることができる可能性があります。
利用規約については、当該サービス固有のものだけでなく、会社が運営するサービス全体について規定した利用規約が存在することもありますので、運営会社のウェブサイト等をよく確認してみてください。
なお、いわゆるスマートフォンで遊ぶゲームの場合、その多くは、AndroidであればGoogle、iOSであればAppleにお金を支払う仕組みになっているかと思います。
この場合、GoogleまたはAppleの払戻しに関する規約を確認した上で、GoogleまたはAppleに対し、規約に抵触することを理由に払戻しを請求することも考えられます。

損害賠償請求は可能?


小林弁護士:利用規約上にも規定がない、あるいは規定があっても抵触しないとなりますと、今度は、“アイテムの購入によって、アイテムを一定期間使用する権利を取得したはずなのに、その権利が行使できなくなった”ということで、債務不履行に基づく損害賠償(民法415条)として払戻しを請求することが考えられます。
上記“一定期間”が果たしてどの程度の期間なのかというのが明確ではないという問題はありますが、ひとまず請求してみるだけの価値はあるように思います。

なお、運営会社に「騙された」ということで、詐欺取消し(民法96条1項)に基づく払戻しの請求を考える方もいらっしゃるかと思います。
しかし、詐欺取消しを主張するためには、運営会社側に詐欺の故意があったということを、購入者側が立証しなければなりません。
そのため、例えば運営会社側が「資金がショートして急に閉鎖せざるを得なくなった」等と言い訳してきた場合、なかなか購入者側で詐欺の故意を立証することは難しいように思います。

以上、色々と述べてきましたが、最後に、現実的な問題として、事前に何の告知もなく、突然サービスを終了させるような会社は、資金がショートしていて、直ぐに破産申立てをすることが考えられます。こうなってしまいますと、当該会社から払戻しを受けることはおよそ不可能です。
余計なお世話かもしれませんが、課金は、自分の資産状況に照らし合わせて無理のない範囲で行い、基本的には“一度支払ったお金は返ってこない”という認識で、割り切って遊ぶのがよいと思います。



<弁護士トーク編集部より>
アプリゲームは年間で300~400件程度のサービスが終了していると言われています。
実際、課金サービスを開始してから1ヶ月でサービスの提供を終了したゲームもあるそうです。

ゲームで遊んでいるうちに、つい課金してしまったという人も多いと思いますが、オンライン(アプリ)ゲームは突然サービスを終了することがあるという認識のもと、課金は無理のない範囲で行うようにしましょう。

また、今回は課金したオンラインゲームのサービス停止に伴う返金補償についてお話をお聞きしましたが、その他にも子供による高額課金(親のクレジットカード無断利用)や規約違反など、オンラインゲームに関わるトラブルでご自身での解決が難しい場合は一度、弁護士に相談してみるとよいかもしれません。
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