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今すぐ消したい・・・ネット上の誹謗中傷を削除する方法は?


インターネットにより生活が便利で豊かなものになりました。特に最近はスマートフォンを持つ人も増え、いつでもどこからでもネットにアクセスでき、インターネットは私たちの生活に欠かせないものとなっています。
しかし、その一方で2chの様な掲示板、ブログやSNSなどで根も葉もない噂や誹謗中傷を書かれたり、個人情報を勝手に公開されるなどといった被害が多発しています。

このような被害に遭った場合、私たちはどのように対処したらよいのでしょうか。インターネット上で発生するトラブルの対応(削除請求や発信者情報開示請求)を多く取り扱う大本総合法律事務所の池本 一広弁護士にお聞きしました。

違法な削除業者に注意・・・書き込み削除は弁護士に依頼すべき!


‐ ネット上に自分に対する悪口や、プライバシーを侵害されるような書き込みなどがなされたために、削除を請求する場合、本人に代わって削除請求を行ってくれる業者などもあるようですが、こういうところは頼んでも大丈夫なのでしょうか?

池本弁護士:インターネット上の誹謗中傷記事の削除請求を代行する業者は確かに存在します。
インターネット上での誹謗中傷にお悩みの方の中には、これらの業者に削除請求をされる方もいらっしゃるようです。
しかし、弁護士以外の者が本人に代わりインターネット上の誹謗中傷記事の削除請求を行うことは弁護士法に違反します。
弁護士法72条は、次のように規定しています。
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。

つまり、弁護士以外の者が、報酬を得て、法律事件を扱ってはいけないという決まりになっています。
これに違反する行為を「非弁行為」といいます。削除請求代行業者が本人に代わってサイト管理者等に削除請求をすることは弁護士法に違反するのではないかと、かねてから疑問視されていました。
この問題に関して、平成29年2月20日、東京地裁は、インターネット上に書き込まれた誹謗中傷の削除を業者が代行することは「非弁行為」として弁護士法に違反すると判断しました。
このような弁護士法に違反した業者を利用してサイト管理者に削除請求をしても、サイト管理者は、違法な業者からの削除請求ということを理由に削除に応じない可能性があります。それだけでなく、違法な業者を利用して削除請求をしていることをサイト管理者が公表し、逆に被害が拡大してしまう恐れもあります。
インターネット上の誹謗中傷でお困りの方は、まずは一度、弁護士にご相談されることをおすすめします。

削除の方法は?


‐ 具体的には、どのような手続きを経て、削除請求を行うことができるのでしょうか?

池本弁護士:削除請求には大きく分けて、「裁判外の請求」と「裁判上の請求」の2通りの方法があります。
裁判外の請求というのは、サイト管理者等に、ウェブフォームやメール等から削除依頼をするという方法です。
この方法は、ウェブフォームやメールで行うことができるので、手間がかからず迅速な手段です。ウェブサイトによっては、早ければ数日で対応してくれることもあります。
サイト管理者等が任意に削除に応じてくれない場合、裁判上の請求を行うことになります。削除請求の場合によく利用される裁判手続は、仮処分というものです。仮処分とは、裁判などの結果を待っていたのでは著しい損害が発生する場合などに、これを防ぐために裁判所が行う暫定的な措置のことです。この仮処分においては、「権利侵害が一応認められる。」と裁判所が判断すれば、「投稿記事を仮に削除せよ。」という決定が出されます。訴訟を起こすと、判決が出るまでに最低半年~1年ほどの期間を要するのに対し、仮処分は通常1~2か月、早ければ2週間ほどで決定が下されます。

損害賠償請求は可能!?


‐ 削除した後に、または同時に書き込みをした相手方に対して損害賠償を請求することはできるのでしょうか?

池本弁護士:可能です。
誹謗中傷をインターネットに書き込んだ人物に対して損害賠償を請求するためには、まず、その書き込みをした人物を特定しなければなりません。
そのためには、まず、誹謗中傷の書き込みがなされたウェブサイトの管理者等に、書き込みに利用されたIPアドレスを開示してもらう必要があります。IPアドレスが判明すれば、書き込みに利用されたプロバイダーを調べることができます。
そこで、次に、プロバイダーに対して、そのIPアドレスを利用した契約者の氏名等の契約者情報を開示するよう請求します。これらの過程を経ることにより、ようやく誹謗中傷を書き込んだ人物を特定することができます。
サイト管理者やプロバイダーに情報の開示を求めても、任意に応じてもらえないことも多く、仮処分や訴訟といった裁判上の手続きが必要になる可能性が高いです。
そのため、書き込みをした人物の特定には、多くの時間と労力がかかります。

書き込みを行った人物を特定することができれば、その人物に対して、名誉棄損やプライバシー侵害を理由に損害賠償請求をすることになります。
損害賠償請求の方法は、①書き込みを行った人物に対して内容証明郵便を送る等の裁判外の請求、②損害賠償請求訴訟を提起する裁判上の請求があります。
訴訟を提起した場合に認められる慰謝料の金額は、書き込みにより被害者が被った精神的苦痛の大きさにより判断されます。
過去の裁判例によると、個人に対する書き込みの場合には、数十万円から100万円程度の慰謝料が認められているケースが多いようです。




<弁護士トーク編集部>
ネット上では顔が見えず、匿名であるのをいいことに必要以上に他人を批判している書き込みをよく見かけます。
気軽にインターネットを使えるようになった今、ネット上での誹謗中傷は誰でも加害者になり、また誰もが被害者になる可能性があるものです。
もしネット上に誹謗中傷を書き込まれたなどの被害に遭い、自らで対応するのが困難な場合は、被害が拡大する前にお早めに弁護士に相談することをお勧めします。
無料チャットで相談できますので、アプリをインストールしてお気軽にご相談下さい。

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