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「歩きスマホ」を狙う当たり屋!どう対処すべき?


近年、スマホが普及し、様々な魅力的なコンテンツやアプリが登場したことから、歩きながらスマホを見ていることによる、事故等が発生し、鉄道会社も注意を促しています。また、歩きスマホをしている人をターゲットとした当たり屋のような人物もいるかのような報道もありました。
今回は歩きスマホに関連して起こり得る法律問題について、大本総合法律事務所の大本康志弁護士にお話を伺いたいと思います。

歩きスマホのリスク!!


- 例えば、歩きスマホをしていて、不注意にて他人にぶつかって怪我をさせたり、他人の物を壊してしまったりした場合、法律的にはどういった責任を負うことになるのでしょうか?

大本弁護士:人に怪我をさせた場合、過失傷害罪(刑法209条)が成立します。
他人の物を壊した場合、刑法犯罪は成立せず、生じた損害につき民事的な賠償責任を負担することになります(民法709条)。

その場での示談(金銭的解決)には応じない!


- 当たり屋のような人に目をつけられ、治療費や慰謝料を払えなどと言い寄られ、払わないなら警察に行くぞなどと言われた場合、どうすればよいのでしょうか?払わない場合、逮捕されてしまうのでしょうか?

大本弁護士:当たり屋と思われる人が怪我をしているか、怪我をしているとして当該接触から生じた怪我であることが明らかといえるのかを、それぞれキチンと確かめる必要があります。
その結果、相手が怪我をしていない場合、警察マターにはならないことから警察に行く実質的な意味はありません。

- 相手が怪我をしておらず、物が壊れたに過ぎないような場合は、刑法犯罪は成立しないので、警察マターにはならないということですね。

大本弁護士:そうです。過失の器物損壊は、刑法犯罪ではありません。
ケガがない場合にそのような警察への働きかけを相手側がしつこくしてきたとしても全く応じる必要はありません。なお、その場で支払わない場合スグ警察に逮捕されるなどということはもちろんありません。
また、そもそも、その場で直ぐの「示談(金銭的解決)」を持ちかけてくる場合のほとんどは、《当たり屋》と認定して間違いないです。
ですので、仮にあなたが他人に接触し怪我などをさせてしまった疑いが発生する状況に陥ってしまった場合でも、現場で直ぐの当事者間での示談は絶対にしないように心がけてください。
そのような話し合いにみせかせた"即時の解決"を相手側が提案し、事実上これを強要し、解決を急かしてくるような不遜な相手こそ、より慎重に見極めをし、より厳密に対応すべきだと思われますので、ぜひ弁護士への相談をご検討ください。

正しい対処法は!?


- では、ぶつかってしまった相手から慰謝料などを求められた場合、どのように対応をすればよいのでしょうか?

大本弁護士:原因はともかく、結果として相手に緊急を要する怪我をさせてしまったような場合は、直ぐに救急車を呼ぶなどの対処を優先させてください。
そのような緊急状況ではないケースで、慰謝料などの請求が相手側からなされた場合に、スグに言い値のとおり支払ってしまうのは相手の思うツボです。
それについての対応策としては、その場でなんらかの支払ないし支払の約束をすることは絶対に避けてください。
あなた側にもスマホをみていたという不適切な点があったことから、そこに不利な点があるかもしれませんが、相手側はソコを最大限主張してくることが常套手段といえます。
そこでは、『相場がわからない』などと理由をつけて支払を拒否してください。

例えば、以下のようなシュミレーションにて対応することが適切かと思います。
あなたが歩きスマホをしていたときに、向かいから歩いてきた男性Aと接触したところ、Aは路面に転倒し右腕が骨折したというケースにおいて Aは、その場で、治療費・慰謝料含め迷惑料などと称して、総額金15万円の支払いを要求してきた。

あなたが採り得る手段(実際の流れ)
書面を作成する前の金銭のやり取りはできないと主張。
書面(示談書)の作成については、怪我の状況や治療手段、治療期間などが関係して金額などが決定されることとなるので、いますぐ決めることなどできない。
たとえ一部のわずかな金銭であったとしても今の段階では任意に支払うことはできない (一部支払を先行させるのはリスクが伴う)。
(しつこいようだったら)「強要罪で警察に通報します」という。
連絡先を教えた上で 立ち去る ことを試みる(とにかくその場を立ち去れればOK)。
さらにしつこいようだったら『法的な手続きを踏んでください。 そこにおける判断に任意に従います』と強く主張します。そして、そのような訴訟・裁判などに至った場合には相手側、つまり金銭を請求する側に主張立証責任があることとなる旨を わかりやすく教えてあげてください(つまり、相手側に立証責任があり、それがつくされないと請求が認められないこととなります。また、そもそもその証明を尽くすには困難であることが多い)。

以上のような対応が考えられますが、全てご自身で行うことは難しい(不安だ)と思いますので、そのような場合は、弁護士に間に入ってもらうことで、不当な要求を適切に減額または適切に示談することができると思います。




<弁護士トーク編集部より>
スマホの普及と共に、社会問題となっている歩きスマホ。
スマホの画面を見ながら歩いていたことで、駅のホームから転落したり、人・モノにぶつかって怪我をしてしまったり、更には他人を事故に巻き込んでしまうケースもあります。
また最近では歩きスマホをしている人に故意にぶつかり、因縁をつけて金銭を要請する「当たり屋」も増え新たなリスクとなっています。こういったトラブルを避けるためにも、まずはご自身が歩きスマホをしないよう心掛けることが重要です。
しかし、万一、トラブルに巻き込まれてしまった、当たり屋への対処に困っているなどといった際は一度、弁護士にご相談されるとよいと思います。
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